Metaphor: ReFantazio

完全新作ということで期待してやってみたし周回もしたのだが、どうもパッケージが違うだけのペルソナ感が拭えないゲームだった。身も蓋もない言い方をするなら「女の子と付き合えないし悪魔合体もできないペルソナ新作」という感じだ。

細かいところまでよくできているのは間違いなく、NPCのセリフもゲームの進行とともに少しずつ変わっていく。王都のサンルメオ大通りにいる商人と傭兵の会話を追っていくのが楽しみだったが、終盤に思わぬ幕切れを迎えて若干凹むことになった。とにかく喋るNPCがやたら多いためできるだけ話すように心がけてはいたが全部は追いきれなかった。

小太りの商人と傭兵らしい男。いつも仲良くケンカしていたが…

最初の周回ではMPの回復手段がほぼなくMP不足でダンジョン攻略を複数日に分ける必要があったが、それでも全ての支援者ランクを8にし王の素質をMAXにしてクエストを全制覇しドラゴンも倒せたのでペルソナシリーズより日数には余裕があるようだ。

お世話になった饅頭屋さん

後半はとにかくアルタベリーの饅頭屋で毎日山岳キノコまんじゅう(MP200回復)作り体験をしていた。饅頭屋ありがとう。終盤はイワ豆が簡単に買えるようになるのですごい名前のジュナの得意料理「呪★恋★哀★歌」(全員MP100回復)を量産してしのいだ。

2周目以降はHPMP回復アクセを交代で装備することでMP切れの心配がなくなり、反射アクセで敵のプレスアイコンをごっそり削れるのでハイザメの回避と合わせてかなり有利に戦えるようになった。ハイザメの回避には本当にお世話になったハイザメありがとう。お耳かわいいです。

日数切れ、古仙郷エンド、渋谷エンドなど各種バッドエンドを見たあと、支持率を下げられるか試してみた。金の亡者みたいな選択肢をあえて選んだり若者の傷を治すための薬草をお預けにしてみたり色々試したが支持率は下がらなかった。支持率が足りないバッドエンドも見たかったので残念である。

世界設定については8種族はさすがに多すぎた気がする。ストーリーはよく作り込まれていたと思うし、ルイの角あれでよくバレなかったなとか前王いったい何歳だよとか色々思うところはあるが最後まで楽しめた。手書き風のテクスチャが生かされたUIも若干うるささはあるものの直感的に操作しやすくよく出来ていた。音楽はペルソナシリーズとは全く違ってこれはこれでとても良かった。アカデメイアのBGMなどはとても効果的に使われていたし、ダンジョンが広すぎて長時間聞くことになった遺都のBGMも気に入っている。

■仲間について

ストロール:いい相棒キャラでバランスが良く好感が持てた
ヒュルケンベルク:堅物でゲテモノ食いで誇り高くナイスバディな素敵お姉さんだった
ニューラス:子供っぽさもありながら苦しいときにはちゃんと見守っていてくれる感じが大人の安心感だった
ハイザメ:愛らしい見た目におっさんイケボで回避高いし耳が役に立つし最高
ジュナ:あんな見た目だけど実に漢らしくて素敵なヒロインだった
ユーファ:天然というより養殖感が強いが何しろ兄の圧が強すぎる
バジリオ:最後の加入なのに料理が上手くて物理最強すぎてずるかった

■支援者について

ガリカ:彼女もまたいい相棒なのだがトロフィーのために100回話しかけるのが結構だるかった
モア:アニメ部分の顔がサイコパスすぎてどっちが本当のモアかわからなくなる
マリア:言動の割に見た目が成長しすぎていてなんとなく失敗した菜々子感
ベルギッタ:お金くれるし犬好きだしナイスバディだし非の打ち所なし
キャゼリナ:某ドラゴンを最初のターンでいきなり半分近く削ってくれたときは拝んだ
アロンゾ:トリックスター系は使い道に困るが他のアーキタイプの取得条件なんだよな…というキャラ
バードン:田舎の小包が本当に田舎のカーチャンが送ってきそうな中身でじわじわくる

ちょっと気になったのは衣装デザインの系統がバラバラ過ぎ、中世風かと思えばボーダーTシャツに短パンのニューラスやミニスカのジュナが出てきてよくわからないことになっていた。種族や職種によって衣服デザインの系統が違うということなら過去の失われた文化から継承されてるのかな?というイメージになったかも知れないが、ユーファ兄の衣装が西川貴教ニキから継承されたっぽいことだけがなんとなくわかったぐらいでそのあたりもよくわからないまま終わってしまった。

できることならこのくらいのクオリティで本当に完全新作のゲームを見せてもらえたらと思うが、ちょっと難しいだろうか。

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